pHって何の数値?

身のまわりの科学
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pHとは?

理科の授業でも出てくる pH ですが正式名称は「水素イオン濃度」と言います。

でも、これだけ聞くとさっぱりですよね。

簡単に言うとこの数値は

水溶液の酸性またはアルカリ性がどれくらい強いかの指標となるものです。

身のまわりのいろんなpH

pH 7が中性でそれより小さい数値だと酸性、大きい数値だとアルカリ性となります。

具体例としては、

pH 1  胃液

pH2 レモン汁

pH3 酢

pH7 純水、中性洗剤

pH11 石鹸水、洗剤

pH12  漂白剤

といった具合に身のまわりにも、様々なpHの物があります。

水 = pH 7 ではない

学校ではpH 7の代表例は「水」と習ったかも知れませんが、

これは半分正解で半分不正解です。

厳密にはpH 7なのは、不純物が入っていない純粋なH2O =「純水」です。

水道水やミネラルウォーターには消毒剤や金属イオン (ミネラル) などの

様々な成分が入っていて、これらの成分の影響により、pHはぴったり7にはなりません

飲料水のpHは水質基準上、pHが5.8~8.6(弱酸~弱アルカリ)とある程度の幅が認められているんですよ。

pHの読み方は ペーハー? ピーエッチ?

pHの読み方については、年代や人によってペーハー派とピーエッチ派に分かれます。

現在学校ではピーエッチで習うと思いますが、40代以上の方はペーハー派が多いですよね。

もちろん、どちらも間違いではないありません。

でも、そもそもこの呼び方の違いはどこから来るのでしょうか?

結論から言うと、言語の違いです。

ペーハー:ドイツ語読み

ピーエッチ:英語読み

では年代で読み方が分かれる理由は?

これにはちょっとした歴史的背景が関係してきます。

pHの概念を発表したのは、デンマークのセーレンセンという科学者ですが、

これは1909年のことでした。

当時、科学の最先端はアメリカではなく、ドイツを中心としたヨーロッパだったこともあり、ドイツ語読みの「ペーハー」という読み方が広まったとされています。

日本では、1957年(昭和32年)にpHが日本工業規格(JIS)化される際、

読み方を「ピーエッチ」とすることに決められ、今に至っています。

そのため、年配の方ほどペーハー派が多くなるんですね。

余談ですが、栄養素の一つである「カロテン」も一昔前までは「カロチン」と呼ばれていました。

経緯こそ異なりますが、これもドイツ語読み➡️英語読み に変わった呼び方の一例ですね。

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