ガラスは固体ではない ガラスの状態とは? 科学的な観点から紹介

ガラスのイメージ(ビー玉) 身のまわりの科学
ガラスのイメージ(ビー玉)
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まずは物質の状態についておさらい

一般的な物質の状態として、固体・液体・気体が知られています。

これは中学校の理科で習いますよね。

実は他にも特殊な状態として、プラズマとか超臨界流体なんてのもあるんですが、

ここで深入りするのはやめておきましょう。

さてタイトルに

「ガラスは固体ではない」

と書きましたが、実のところガラスは曖昧なポジションでして、

場合によって固体に分類されたり、されなかったり…

と解釈が分かれることがあります。


そもそも固体や液体ってどういうもの?

ここで言う「ガラスは固体ではない」というのは分子の状態に着目した場合の話です。

分子の状態 と書くと難しそうに聞こえますが、

下のようなイメージを持つと簡単に理解できます。

物質の三態
物質の三態

固体:分子が規則正しく並んでいる状態 (分子は自由に動けない)

例としては、食塩やミョウバン、ダイヤモンドなんかもこれにあたります。

固体は分子が自由に動けないため、形は変化しません。 

叩くと割れる、砕けるなどの性質があります。

液体:分子がランダムに並んでいて、ある程度自由に動ける状態

液体の代表例としては、水や油が挙げられます。

液体は水とは違って、分子が動くことできます。

そのため、水には明確な境目がありません。

例えば、コップの中の水は固体のように1つ…2つ…と取り出すことができません。

※ ”ある程度”と書きましたが、分子が自由に動き回れる状態は気体状態となります。

液体を冷やしていくと、ランダムに並んでいる分子たちが

ゆっくり動きを緩やかにしながら、規則正しく整列し固体状態に変化します。

これを凝固すると言います。


ではガラスは?

ガラスは固体と液体の両方の性質を持っている物質です。

見た目は、どう見ても固体ですよね。叩くと割れるし・・・

でも、不思議なことにガラスの分子に着目すると、

液体のようにランダムに並んでいるんです。

ただ、液体との違いは分子の動きがストップしているということ。

うーん。ややこしいけど、まとめると

「ガラスは分子がランダムに並んだまま、動きをストップした状態」

ということになります。

こういった状態のことを科学的にも【ガラス状態】と呼びます。


写真:enladさん

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