だんだんと寒くなってきて、使い捨てカイロが重宝する季節になってきましたね。
さむーい通勤時や、ちょっとした外出時にカイロを使い始めたはいいけど、
使ったのはたった数時間だけで、残りは・・・もったいないけど夜までそのまま放置。
なんてことありませんか?
今回は少しだけ使ったカイロを一時保管して、再度使用する方法を紹介します。
カイロの仕組み
再使用方法を見る前に、まずは使い捨てカイロの原理を考えてみましょう。
大まかにいうとカイロは
鉄が錆びる (酸化する) 際に発生する熱を利用して、”あったか効果” を得ています。
例えば、鉄の釘を屋外に放置しておくと、錆(さび)が生じますよね。
これは鉄が空気中の酸素や水と反応して、錆びているということです。
鉄が錆びる際には、エネルギーが発生し発熱が起こりますが、鉄の釘の場合、錆びる速度が非常にゆっくり(数週間~数ヶ月)なため、錆びる際の熱を感じることはありません。
この鉄が錆びるという現象を、短時間で起こるようにして、発生する熱を利用するのがカイロです。
カイロの袋の中身は?
商品によって微妙に違いがありますが、カイロの中身の主な成分は次の通りです。
- 鉄粉:この鉄が反応する(酸化、錆びる)際に発生する熱を利用する
- 水:鉄の酸化を促進する
- 活性炭:空気中の酸素を取り込み、酸素濃度を高める = 鉄の周りに酸素がたくさんという状態を作り出し、反応を進みやすくする
- 食塩:鉄の酸化速度を速める触媒
- 保水材(バーミキュライト):水分を取り込み、鉄粉のベタつきを防ぐ。
カイロの成分には、水が入っているって知っていましたか?
成分比率的には、鉄に次いで2番目に多い成分です。
その量なんと、10~20%! 結構多いですよね。
ただ、この水が鉄の反応に必要なんです。
では、カイロの袋内部で起こっている反応を見てみましょう。
バッチリ水が反応に関係していますね!
カイロが開封するとあったかくなるのは、
上記の反応式のうち、空気中の酸素が供給されることで反応がスタートするためです。
再利用するためには
これまでの説明で、反応 (発熱) には酸素が必要なことがお分かりいただけたかと思います。
原理的には、袋に入っている反応前の鉄が残っていれば発熱は続くことになります。
では、短時間だけ使用してたカイロを一時保管する方法は・・・
ズバリ、酸素の供給をストップしてやれば良いわけです。
つまり、真空パックして、空気と触れないようにしてしまえば反応はストップします。
例えば、ジップロックに入れるなんて方法があります。
ただし、この時袋内の空気をできるだけ抜かないと効果がありませんよ。
写真のようにカイロをジップロックに入れてしまえばカイロはストップします。
この時、なるべく空気を抜いて封を閉じてくださいね。
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