まずは物質の状態についておさらい
一般的な物質の状態として、固体・液体・気体が知られています。
これは中学校の理科で習いますよね。
実は他にも特殊な状態として、プラズマとか超臨界流体なんてのもあるんですが、
ここで深入りするのはやめておきましょう。
さてタイトルに
「ガラスは固体ではない」
と書きましたが、実のところガラスは曖昧なポジションでして、
場合によって固体に分類されたり、されなかったり…
と解釈が分かれることがあります。
そもそも固体や液体ってどういうもの?
ここで言う「ガラスは固体ではない」というのは分子の状態に着目した場合の話です。
分子の状態 と書くと難しそうに聞こえますが、
下のようなイメージを持つと簡単に理解できます。
固体:分子が規則正しく並んでいる状態 (分子は自由に動けない)
例としては、食塩やミョウバン、ダイヤモンドなんかもこれにあたります。
固体は分子が自由に動けないため、形は変化しません。
叩くと割れる、砕けるなどの性質があります。
液体:分子がランダムに並んでいて、ある程度自由に動ける状態
液体の代表例としては、水や油が挙げられます。
液体は水とは違って、分子が動くことできます。
そのため、水には明確な境目がありません。
例えば、コップの中の水は固体のように1つ…2つ…と取り出すことができません。
※ ”ある程度”と書きましたが、分子が自由に動き回れる状態は気体状態となります。
液体を冷やしていくと、ランダムに並んでいる分子たちが
ゆっくり動きを緩やかにしながら、規則正しく整列し固体状態に変化します。
これを凝固すると言います。
ではガラスは?
ガラスは固体と液体の両方の性質を持っている物質です。
見た目は、どう見ても固体ですよね。叩くと割れるし・・・
でも、不思議なことにガラスの分子に着目すると、
液体のようにランダムに並んでいるんです。
ただ、液体との違いは分子の動きがストップしているということ。
うーん。ややこしいけど、まとめると
「ガラスは分子がランダムに並んだまま、動きをストップした状態」
ということになります。
こういった状態のことを科学的にも【ガラス状態】と呼びます。
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